2016年08月24日

るうのだが現

現場のマンションの隣には公共のプールがある。 子供たちが水着を持って賑やかに歩いている。 今は夏休みらしい。 子供たちには、子供たちだけの世界と生活がある。 僕はその雰囲気を数年振りに垣間見る。 蝉の声が日増しに濃く大きくなる。 子供たちの肌も日増しに黒くなっていく。
6階の足場の上から、下の道を見ていると、子供が三人歩いていた。 そのうちの二人は兄弟のようだった。 弟らしき子供が、お兄ちゃんの顔を覗き込む仕草を見て、何とな香港公司註冊くそう思った。 お兄ちゃんは頼りがいがあるように見えた。 仲のいい兄弟に見えた。 僕は自分の小学生の頃を思い出した。 一歳下の弟がいて、小学校三年生くらいまでは、よく一緒に遊んでいた。 僕は自分が、いいお兄ちゃんだったかどうか、思い出そうとした。 でもうまく思い出せなかった。 ザリガニを取っていることと、近所の友達とメンコをしていることと、夕暮れの公園でみんなと軟式テニスボールを使ったゲームをしていて、弟が懸命に走っているところを思い出した。 子供には子供だけの世界がある。 僕はいいお兄ちゃんだったのだろうか?鶏の唐揚げや、ハムカツに混じって、何故かナポリタンスパゲッティーが売られていた。 傷だらけの銀色のトレーに盛られ、100g単位で売られるナポリタンは、全体的に焦げていて、冷めて固くなっているような気配で、あまりおいしそうには見えなかった。 僕は少しナポリタンを哀れんだ。 僕はナポリタンが好きなのだ。 ケチャップはデルモンテなのだ。
ナポリタンスパゲッティー。 『パスタ』という概念れてから、ナポリタンの地位は著しく低下してしまった。 「ナポリタンなんてスパゲッティーじゃない」と言い切る人まで現れた。 そんな僕も昨防脫髮年はペペロンチーノばかり食べていて、「アルデンテより少し硬めが好きだな」なんて言っていた。 ああ。僕は謝らなければいけないのかもしれない。 少し離れ離れになっただけで、君のことを忘れていたなんて。
そういえば随分長い間、僕はナポリタンを食べていない気がする。 見かけることさえなくなった。 ナポリタンはどうしているのだろう? 今でも細々と喫茶店のメニューの中で生きていろうか。 「ミートスパゲッティー」と仲良く並んでいるのだろうか。
小学生の時、日曜日に父親の買い物によく付いて行った。 行き先はホームセンターと決まっていて、父親はそこで、ホースや車の芳香剤や自転車のパンクを直す為のゴムやモンキーレンチや包丁磨ぎ器なんかを買っていた。 僕はなんとなく、目覚し時計が何十個も並んだおぞましい光景を眺めたり、名刺サイズのペラペラの電卓のボタンを押してその感触を確かめたり、いろいろな形の包丁が並んでいるのを見たりして時間を潰していた気がする。 そんな買い物の帰りに、時々「どんぐり」に寄ることがあって、僕はそれがとても楽しみだった。



Posted by あるライバルの話 at 20:13│Comments(0)
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